柳田写真館(横須賀本店)のホームページをご覧いただきありがとうございます。11月となり秋空の美しい日を楽しめる季節となりましたね。
柳田写真館(横須賀本店)の写真撮影スタジオ裏手には小さな庭がございます。店主の私は、仕事の合間のリフレッシュタイムにその庭にある椅子に腰かけて空を見上げながらスマホ片手にコーヒーを楽しんだりしております。
先日見上げた空がとても美しかったのでiphoneで写真を撮りました。
実はこの写真、撮影後にフォトショップで色調調整をしています。
色調調整前はこんな感じ。
雲はよくわかりますが、なんとなく暗くって気分が盛り上がりませんね。
まず、全体に明るくしてみましょう。
まあ、明るい写真にはなりましたが・・・。雲が白すぎてフワフワ感無いですし、柿の木もイキイキしていなくってちょっと残念・・・。
ここでちょっと講義。。。
哲学的な概念ですが、写真とは『紙やモニター上での映像情報』のことです。
言い換えれば、四角い枠の中に詰まった「空や柿・柿の枝・・・」の形や色が見る人に認識されてこそ『写真』と言えるわけです。白すぎる雲・黒すぎる木の枝は見て認識できないので『映像情報』ではないですね。写真(四角い枠)の中には「真っ白」や「真っ黒」が出来るだけ存在しない方が(写真の観念から考えると)良い写真となるわけです。
いくら美しい夕日を撮影しても「手前に写した友人の顔」が真っ黒だったりしてガッカリするのは「顔がわからない~~」という以前に、この理由で「良い写真ではない」となるのですね。
なので、全体に明るくした後に柿の葉のキラキラも色調調整して、雲は質感が出るように丁寧に明るくし、
「あーよかった」秋の恵みの柿の色そしてその葉のきらめきも再現されて、私が感動した世界が写真となりました。
では、引き続きもう1つ講義。。。
柳田写真館(横須賀本店)の庭はさほど広くないので、ちょっとアングルを変えると
うーん・・・。白い塀は綺麗とは言えなくもないですけれど・・・。
先ほどお話しした「写真とは『紙やモニター上での映像情報』のこと」の観点から考えて、白い塀は不必要な情報ですね。
またまたアングルを変えて
これはアリですね。
庭に隣接する家の側面が写ることによって「どこで撮った写真なのか?」がわかるようになりました。また、家の一番高いところに設置するテレビアンテナが一緒に写真に収まることにより「高さの概念」も表現されますし、何十年か経ってこの写真を見た時「このころの家の壁は白かったね」「わ!テレビってアンテナ使って見てたんだ!」なんて会話もあるかもしれませんね。
でもまあ、一般的には
これを「きれいな写真」「良い写真」って言う場合が多いでしょうね。。。
では、皆さまも美しい秋の風景にシャッターを切って写真を楽しんで下さいませ。
「真っ白」「真っ黒」に写ってしまう被写体を『出来るだけ画面に入れない』のがコツですよ。